「観葉植物を根腐れさせたくない…!!」
「そんでもって、なるべく虫がわかない土がいい…!!!!!」

もし、あなたがそう思うなら、この土は試す価値アリです。
今回はプロトリーフさんの「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」のレビューをお届けします!
- 土の原料:焼成硬質赤玉土、焼成軽石、珪藻土、ゼオライト 等
- メーカー:プロトリーフ
- 肥料: なし(無添加)
- 容量: 3.5L(7号鉢向け)
この記事を書いているのは2025年6月なんですが、実はこの土、2025年2月25日に発売されたばかりの比較的新しい商品。
今までプロトリーフさんの「室内向け観葉・多肉の土」には、緑色のパッケージのスタンダード版しかなかったんですが、新しく「硬質 Premium」版が発売されました。



プレミアムって聞くだけでテンション上がりますよね~~~~!!!
とはいえ筆者は自宅で100鉢以上の植物を育てているので、土には結構厳しめです。
この記事では、そんな土に厳しめな筆者が実際に使ってみて感じた、「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」の率直な感想をお届けします。
この記事の内容
- 使ってみてわかったメリット・デメリット
- どんな植物におすすめか
- スタンダード版とプレミアム版の違い



このサイト(みどりのグリーン)は100株以上の植物と暮らす夫婦(デザイナー妻とライターの夫)が運営しています。
サイト内の写真は我が家で撮影したものなので、あわせてお楽しみください!
【先に結論】プロトリーフ「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」はこんな人におすすめ


- 観葉植物や多肉植物を根腐れでよく枯らしてしまう人
- 大切な植物を丈夫な根張りで健やかに育てたい人
- 室内栽培で虫やカビの発生を極力抑えたい人
- 観葉植物をコンパクトに引き締めて育てたい人



根腐れ防止・害虫対策・根張りの強化など、こだわりがある方にぴったりの用土です。
特に「冬場に土が乾かなくて根を傷めてしまう」という経験がある方や、「なるべくコバエがわかない土が欲しい」という方には特におすすめ。
一方で、水やり頻度の増加や肥料が入っていないといった点をデメリットと感じる方は、後述のデメリットの章も参考にしてみてください。
使ってみてわかった「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」のメリット





実際に使ってみて感じたメリットを詳しく解説します!
- めちゃくちゃ水はけ・通気性がいい
- 主成分が無機質の土なので根が強くなる
- 微塵がかなり少ない
- 肥料が入っていないので、肥料焼けの心配がない
- 色が変わるので水やりタイミングがわかりやすい
めちゃくちゃ水はけ・通気性がいい
まずこの土、驚くほど水はけが良いです!



たっぷり水をやっても鉢内に水が溜まらず、スッと染み込んでいきます。
粒状の土なので鉢に入れると粒と粒の間に適度な隙間ができ、土全体が団粒構造(だんりゅうこうぞう)になります。
団粒構造ができると、水はけがよくなって根腐れしにくくなるなど、メリット盛りだくさん。
- 根が酸素を取り込みやすくなって生育が良くなる
- 通気性が良くなり根腐れしにくくなる
- 冬場になかなか土が乾かず、冷えて根を傷ませてしまう可能性が減らせる
実際、我が家でこの「硬質 Premium」を使った場合、水やりの頻度は春~夏で3~4日に1回程度のペースになりました。
従来の一般的な培養土(例えばピートモス主体のものなど)だと5~7日に1回程度でも土が湿っていることが多いので、それと比べると格段に乾きが早い印象です。
主成分が無機質の土なので根が強くなる
植物に使われる土には、鉱物などが由来の無機質の土と、植物が分解された成分などが由来の有機質の土があります。
赤玉土、鹿沼土、軽石、日向土、パーライト、バーミキュライトなど
黒土、腐葉土、堆肥、ピートモス、水苔、ココチップなど
それぞれのメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
無機質の土 | コンパクトに育つ 虫が湧きにくい 寒さに強くなる 水はけがいい | 育つのが遅い 水やりの回数が多くなる 肥料切れになりやすい |
有機質の土 | 早く大きく育つ 保水力が高い 肥料成分がゆっくり溶け出す | 雑菌が繁殖して根腐れすることがある 虫が湧きやすい 乾くのが遅い |
- 無機質の土は硬いので根っこが伸びにくい→成長は遅いが、強い根になる
- 有機質の土は柔らかいので根っこが伸びやすい→成長は速いが、弱い根になる
「硬質 Premium」は原材料がすべて無機質の粒状用土で構成されているので、使っていると根っこが非常にガッチリと張って強く育ちます。





無機質の土は冬場に15~25℃くらいをキープできない環境の方や、小さく植物を育てたい方におすすめです!
ちなみに、袋に書いてある「硬質 Premium」の原料はこんな感じ。


- 焼成硬質赤玉土:無機質
- 焼成軽石:無機質
- 珪藻土:無機質
- ゼオライト:無機質
「等」と書かれているので、他にも何か入っているのかもしれませんが、書かれている原料は全て無機質由来です。



「珪藻土は無機質なの?」と思って調べてみましたが、珪藻(ケイソウ)と呼ばれる藻が化石化した鉱物なので、無機質らしいです。
加えて、有機質を含まないことでコバエなどの虫が湧きにくいのも無機質の土のメリット。
有機質の土は虫のエサになってしまったり、卵を植え付けられてしまいやすいので、虫嫌いの方には無機質の土がおすすめです。



私はマジで本当に虫が嫌いなので、「虫が出にくい土」というのはマジで本当に助かります。
微塵がかなり少ない
無機質の土は基本的に粒状ですが、潰れてしまうと細かい粉状の土(いわゆる微塵)になってしまいます。



微塵が多いと粒と粒の隙間が埋まってしまい、水はけが悪化する原因になります…。
市販の無機質系培養土は微塵が多いこともあるんですが、この「硬質 Premium」は粉っぽさがほとんどなく、微塵がとても少ないんです!
実際にふるいにかけてみても、ほとんど微塵が出てきません。


この「プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土」のスタンダード版は、袋の底の方が微塵だらけなんてことも珍しくないので、この微塵の少なさには本当に感動です。


もちろん完全に微塵ゼロというわけではないので、植え替え直後の最初の水やりでは多少濁った水が出てきます。
なので、植え替え後は初めにたっぷりと水をやって微塵を洗い流すようにしましょう。



透明な水が出てくるまで、たっぷりと水をあげてください。
肥料が入っていないので、肥料焼けの心配がない
この「硬質 Premium」には肥料成分が一切含まれていません。


この点は、人によってメリットにもデメリットにもなり得る部分です。
私は「肥料焼けの心配がない」というメリットの方を大きく感じました。
植え替えのときには元肥といって、土に肥料を混ぜ込むことも多いため、市販されている土の中には元肥が最初から混ぜ込まれているものも多いです。
でも、植え替え直後の植物は根っこが傷ついて弱っていることが多いので、そこに肥料成分があると肥料焼けを起こしやすいんですよね……。



特に植え替え時に根っこを多めに剪定すると起こりやすくなります
その点、「硬質 Premium」は無肥料なので植え替え時に肥料焼けするリスクはゼロ。
実際にこの土に植え替えた後、根が痛むトラブルは皆無でした。
色が変わるので水やりタイミングがわかりやすい
「硬質 Premium」は乾いている時と湿っている時で土の色が変化するので、水やりのタイミングがとても判断しやすいです。
乾いているとき


湿っているとき


ひと目で乾いたかどうかが分かるので、「水やりしたばかりなのにまたあげてしまった」「乾いているのに気付かず放置してしまった」なんてミスが減ります。



見た目で乾いているかわかるので、初心者の方でもお世話しやすいですよ!
なお、色で判断する際は表面だけでなく鉢の中の土もしっかり乾いているかを確認するのがポイントです。
表面は乾いて明るい色でも、中は湿っていることもあるので、指で少しほじってみて、湿っていないか確かめてから水やりしましょう。
プロトリーフ「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」のデメリット


次に、「硬質 Premium」を使う上で気になったポイントを正直にお伝えします。
- 水やり回数が多めになる
- 肥料は自分で与えなければいけない
- 赤玉土が超硬質より柔らかめ
水やり回数が多めになる
メリットの裏返しでもありますが、水はけが良い分だけ土の乾燥は早いです。
保水性に優れた培養土と比べると、どうしても水やりの頻度は増える傾向にあります。
鉢のサイズや植物の種類にもよりますが、特に乾きやすい真夏は2~3日に1回水やりが必要になることも。
忙しくて頻繁に水やりできない方や、水やりを忘れがちなズボラさんにとっては、ここが少し手間に感じるかもしれません。



ただし、「乾きが早い=根腐れリスクが低い」というメリットでもあります。
肥料は自分で与えなければいけない
先程のメリットでも書きましたが、「硬質 Premium」には肥料成分は含まれていません。
なので、肥料は自分で管理して与える必要があります。
植物初心者さんの中には、肥料に対して謎の恐怖心みたいなものを持っている人も多いんじゃないでしょうか?



私も初心者の頃は「肥料よくわからんから自分で入れるの怖い」と思って、元肥入りの土ばかりを使っていました。
そういった人にとっては、肥料が入っていない土は逆にハードルが高いかもしれません。
(気持ちはめっちゃ良くわかります)
とはいえ、植物を育てているといつかは肥料についてしっかり学ばなければいけないので、よければ下の記事も読んでみてください。
肥料の基礎知識の記事


おすすめの肥料の記事


赤玉土が超硬質より柔らかめ
「硬質 Premium」に使われている赤玉土は焼成硬質赤玉土です。
ただ、園芸マニア向けに市販されている最硬クラス(いわゆる“三本線”の超硬質赤玉土など)と比べると、若干柔らかいように感じます。


実際、「硬質 Premium」の赤玉土を思いっきり握ったら粉になってしまいましたが、三本線の超硬質赤玉土は思いっきり握っても潰れませんでした。


つまり、「硬質 Premium」の赤玉土は、通常よりは硬いものの、“赤玉土の最硬クラス”というほどではないようです。
長期間植え替えせずに同じ土を使い続ける場合や、根が非常に太く強く張るアガベなどを育てる場合には赤玉土が砕けて水はけが悪くなってしまう可能性があるので、注意してください。
とはいえ、普通の赤玉土に比べたらめっちゃ硬いです。
一般的な観葉植物や小型の多肉植物であれば、1~2年ごとに植え替えリフレッシュしてあげるのが普通なので、そのスパンで見れば全く問題ない硬さだとも言えます。



大抵の植物には「硬質 Premium」で十分対応できます。
どんな植物におすすめ?


観葉植物や一般的な多肉植物には超おすすめ
まずこの「硬質 Premium」は、観葉植物全般や一般的な多肉植物との相性が非常に良いです。
例えばポトスやモンステラ、サンスベリア、ガジュマルといった定番の観葉植物から、ハオルチアやエケベリアなどの多肉植物まで幅広く使えます。



根腐れしにくいので初心者の方でも枯らしにくくなると思います!
また、無機質の土が主体なのでコバエが湧かず室内栽培に最適という点も大きなメリット。
ちなみに、無機質の土は根っこが伸びにくくコンパクトに育つので、観葉植物を部屋で管理しやすいサイズ感に保ちやすいです。
総じて観葉植物や多肉植物に普段使いする培養土として、かなり完成度が高いと感じます。
高価なアガベ・塊根植物には?
では、パキポディウムやアガベなどの高価な塊根植物・多肉植物にはどうでしょうか?
結論から言うと、この土を使って全く問題ありませんし、公式にもそれらに最適と謳われています。


ただし、先ほども書きましたが、「硬質 Premium」の赤玉土は最硬クラスというわけではありません。
「せっかく高価な植物を植えるなら、可能な限りベストな用土を選びたい」という心理も正直ありますよね。
筆者個人の意見になりますが、もし数万円クラスの貴重なアガベや塊根植物を植えるのであれば、この「硬質 Premium」よりもさらに硬質な赤玉土や他の高品質用土をブレンドして使うかな、と思ってしまいます。
とはいえ、これはかなりシビアに考えた場合の話なので、「硬質 Premium」自体も十分高品質でアガベ・塊根植物にも対応できると考えてもらって問題ありません。
自分でブレンドするのが面倒な場合は、「まずはこの土で育ててみて、もし問題あれば自分でブレンドする」というのも超アリだと思います。
ちなみに他の市販ブレンド土なら、粒は小さめですが「エリオクエスト 賢者の土」が、筆者が使ってきた中で最硬クラスです。





「賢者の土」の赤玉土はマジでカッチカチ!
賢者の土のレビュー記事


スタンダードとプレミアムの違いは?


同じ「プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土」シリーズでも、従来のスタンダード版と今回の硬質プレミアム版では何がどう違うのか気になる方も多いと思います。



ということで表にまとめました!
比較項目 | スタンダード | プレミアム |
---|---|---|
主な原料 | 赤玉土、鹿沼土、パーライト など | 焼成硬質赤玉土、焼成軽石、珪藻土、ゼオライト など |
微塵の量 | やや多め(袋の底に粉が溜まることも) | 非常に少ない |
肥料成分 | 有(速効性+緩効性の化成肥料入り) | 無 |
粒の硬さ | 一般的な硬さ(長期使用で崩れやすい) | 硬質 |
容量展開 | 0.6L / 3.5L / 8.4L | 3.5L のみ(※2025年6月時点) |
植物ごとのおすすめ度 | 一般的な多肉植物 塊根植物 高価な多肉植物 | 観葉植物一般的な多肉植物 塊根植物 高価な多肉植物 | 観葉植物
おすすめの人 | コスパ重視・初心者向け | 品質重視・中〜上級者向け |
現在価格 | Amazon | Amazon |
ざっくりまとめると、以下のような感じです。
- スタンダード版:「とりあえずこれに植えればOK」的な土を探している初心者さん向け
- プレミアム版:自分で肥料のコントロールをしたい人、高品質な土を探している人向け
とはいえプレミアム版も決して難しい土ではなく、使い方自体は普通の培養土と変わりません。
「肥料だけ自分で用意する必要がある高性能培養土」ぐらいの感覚で捉えておけばOKです。
楽しいグリーンライフをお送りください!


今回はプロトリーフさんの「室内向け観葉・多肉の土 硬質 Premium」のレビューをお届けしました!



皆さんの参考になったら嬉しいです!



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