今回は花ごころさんの「塊根植物の土」を紹介していきます!
「塊根植物用の土」と銘打った商品ってあんまりないので、2023年3月の発売直後から園芸界隈では結構話題になっていました。
今回は実際に使ってみてわかったこの土のメリット・デメリットやこの土がおすすめな人などを解説していきます。

塊根植物だけでなく観葉植物にもおすすめなので、土を探している方はぜひ最後までご覧ください!
この土の基本情報は下記です。
- 土の原料:軽石、赤玉土、鹿沼土、ココナッツファイバー
- 肥料:なし
- メーカー:花ごころ
- 容量:2L



このサイト(みどりのグリーン)は100株以上の植物と暮らす夫婦(デザイナー妻とライターの夫)が運営しています。
記事内の写真も我が家で撮影したものなので、あわせてお楽しみください!
【先に結論】花ごころ「塊根植物の土」はこんな人におすすめ


- 塊根植物初心者の人
- 塊根植物用の安い土を探している人
- 観葉植物用の安い無機質用土を探している人
使ってみてわかった花ごころ「塊根植物の土」のメリット


- 水はけ・通気性がいい
- 無機質の土なので徒長しにくい
- 肥料が入っていない
水はけ・通気性がいい
この「塊根植物の土」は下の動画のように、水やりをしてもほとんど鉢に水が溜まらないくらい水はけがいいです!
粒状の土なので、鉢に入れると粒と粒のあいだに適度な隙間がができます。
適度な隙間がある小さな粒状の土の集合体を団粒構造(だんりゅうこうぞう)といいます。
団粒構造ができると、水はけがよくなって根腐れしにくくなりますし、通気性もよくなるのでメリット盛りだくさん。



植物の中でも特に多肉植物や塊根植物は水はけがいい土を好むので、管理が楽になりますよ!
無機質の土なので徒長しにくい
植物に使われる土には、鉱物などが由来の無機質の土と、植物が分解された成分などが由来の有機質の土があります。
赤玉土、鹿沼土、軽石、日向土、パーライト、バーミキュライトなど
黒土、腐葉土、堆肥、ピートモス、水苔、ココチップなど
それぞれのメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
無機質の土 | コンパクトに育つ 虫が湧きにくい 寒さに強くなる 水はけがいい | 育つのが遅い 水やりの回数が多くなる 肥料切れになりやすい |
有機質の土 | 早く大きく育つ 保水力が高い 肥料成分がゆっくり溶け出す | 雑菌が繁殖して根腐れすることがある 虫が湧きやすい 乾くのが遅い |
- 無機質の土は硬いので根っこが伸びにくい→成長は遅いが、強い根になる
- 有機質の土は柔らかいので根っこが伸びやすい→成長は速いが、弱い根になる


塊根植物は水はけがいい土を好むので、無機質の土を使うのが基本です。
しかも無機質の土は硬くて根っこが伸びづらい分、株全体が徒長しづらくなるのもメリット。
塊根植物に無機質の土を使うと、ギュッとしたかっこいい姿に育てることができます。



ちなみに私は観葉植物にも無機質の土を使う、無機質用土フリークスです。
ちなみに、「塊根植物の土」の袋に書いてある原料はこんな感じ。


- 軽石:無機質
- 赤玉土:無機質
- 鹿沼土:無機質
- ココナッツファイバー:有機質



細かいブレンドの割合は不明ですが、見た目は下の写真のような感じです!


ちなみに、ミネラルを多く含む医王石(いおうせき)という用土も配合されています。


肥料が入っていないので、自分で量をコントロールできる
これはメリットと感じるかが人によって異なると思いますが、「塊根植物の土」には肥料成分が含まれていません。
市販されている土の中には元肥が最初から混ぜ込まれているものも多いんですが、塊根植物はそこまで肥料を必要としない品種が多いです。
元肥入りの土だと肥料が多すぎて徒長しやすくなったり、根っこが傷んでしまう可能性があります……。



私が愛用している「プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土」は肥料が入ってるので、塊根植物にはあんまり使いたくないんですよね…


その点、この「塊根植物の土」は肥料成分が含まれていないので、肥料の量を自分でコントロールすることができます。



基本的に元肥としてはマグァンプKを入れるだけでOKです!


花ごころ「塊根植物の土」のデメリット


- 赤玉土が柔らかい
- 微塵が多い
- 粒が揃っていない
赤玉土が柔らかい
この「塊根植物の土」は、硬質赤玉土ではなく、普通の赤玉土が使われています。
赤玉土を高温で焼くことによって硬度を高くしたものです。
粒がつぶれにくいので微塵が出にくく、植え替えの回数も減らせるというメリットがあります。



硬質赤玉土の方が水はけがいいので塊根植物向きです
普通の赤玉土は軽くつまんだだけでボロボロと崩れてしまうため、経年劣化で徐々に水はけが悪くなってしまいます。
そのため、植え替えの頻度を増やす必要があるのもデメリットです。



植物は植え替えるときにダメージを受けるので、なるべく植え替え回数は少ないほうがいいです…
微塵が多い
下の写真を見ていただくとわかるように、「塊根植物の土」は微塵(細かい粒子のような土)が若干多めです。





運搬や保管のときに、土の粒同士がぶつかって崩れてしまうんだと思います。
微塵が多いと水はけが悪くなってしまうので、篩(ふるい)にかけてから使用したほうがいいです。
粒が揃っていない


上の写真を見ていただくとわかりますが、粒の大きさもあまり揃っていません。
とはいえ、このくらいなら育てる上でそこまで問題ない範囲だと思います。



めっちゃシビアに粒を揃えたいなら篩にかけましょう
【総評】塊根植物初心者ならこれで全然OKだと思います





デメリットもありますが、初心者ならこの土で十分だと思います!
この土の魅力はなんといってもコスパの良さ!
- 塊根植物に使いやすい
- 数種類の土がブレンドされている
- 低価格
この3つが揃っている市販の土は、今のところほぼないです。
「塊根植物を買ったばかりでどんな土がいいか全くわからない」という方は、この土を買っておけば大きな失敗はしないと思います。
ただ、微塵が多いのは若干問題なので、篩(ふるい)を使ってください。
篩は100均でも売っていますし、面倒な場合は篩つきの土入れもあります。


また、「塊根植物用のもっと良い土ないの?」という方は、若干値段は上がりますがエリオクエストさんの「賢者の土」がおすすめです。


賢者の土は、
- 微塵がほぼない
- 赤玉土がめっちゃ硬い
- 粒ぞろいもいい
というハイスペック用土。



我が家の多肉・塊根植物はほぼ賢者の土に植えています!
賢者の土のレビュー記事も書いたので、興味がある方はぜひお読みください。


というか「あの土」に似てない…?


いろいろ書いてきた花ごころさんの「塊根植物の土」ですが、個人的には観葉植物に使いたいと思っています。
というのもこの土、BANKS Collectionさんの「best soil mix(ベストソイルミックス)」という高級用土と原料が似てるんですよね。



Best Soil Mixは熱帯植物栽培家として有名な杉山拓巳さん(通称「村長」)が手掛けている、超高品質の土です!
- 軽石
- 赤玉土
- 鹿沼土
- ココナッツファイバー
- 硬質赤玉土
- 軽石
- 鹿沼土
- アク抜きココチップ
もちろん、上記以外にもいろいろ配合されているので(best soil mixは植物の化石などを染み込ませてあるそうです)、実際の使用感は違うのですが、ブレンドされている土だけで見たら結構似ていますよね。
ちなみに2023年8月時点でお値段は、花ごころ「塊根植物の土」が2Lで787円、best soil mixは3Lで2200円。
1Lあたりでいうと「塊根植物の土」が約394円、best soil mixが733円なので、約2倍値段が違います。
観葉植物なら普通の赤玉土でもそこまで困らないので、安価な観葉植物用の無機質用土として「塊根植物の土」を使うのもおすすめです。



best soil mixのレビュー記事も書いたので、ぜひご覧ください!


花ごころ「塊根植物の土」レビューまとめ
ということで、今回は賢者の土のレビューを書いてきました!
- 塊根植物初心者の人
- 塊根植物用の安い土を探している人
- 観葉植物用の安い無機質用土を探している人
- 水はけ・通気性がいい
- 無機質の土なので徒長しにくい
- 肥料が入っていない
- 赤玉土が柔らかい
- 微塵が多い
- 粒が揃っていない
皆さんもぜひ使ってみてくださいね~!



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